我が家の擁壁チェックシート   トップページ


擁壁に関することなら何でもご相談ください。専門家が解決いたします。

福田企画設計では、経験豊富な専門技術者による「擁壁・がけ崩れの診断や相談 」を行っています。
擁壁の診断・設計・工事は当社にお任せ下さい。

■建築確認上の問題
崖上の宅地の場合、建築確認を取るだけであれば、杭・柱状改良などの方法により、土留が仮に崩れても建物には影響をおよばない為、建築確認は取得できる場合があります。

既存の土留の種類により、柱状改良などを設置すると、その土留にひび・はらみ・倒れ・ほうかい・亀裂などが起こる場合がありますので、十分な検討を行ってください。


■擁壁について

擁壁ってなに?


「擁壁」という言葉を聞いて、その意味や具体例の説明ができる方は、少ないのではないでしょうか?

「擁壁」という言葉は、「難しそうだ」「特定の専門分野の話だ」など、聞いただけで避けてみたくなる言葉かもしれません。

しかし、「擁壁」は、皆様の生活や日常の中に確実に存在しています。ときには自分の敷地に、またお隣の敷地に存在し、目立つことなくその役割を果している存在なのです。


「擁壁」を辞書で引いてみますと、「土木工事で、土を切り取った崖や盛り土を保持するための壁状の築造物。かこい壁。」とあります。

少し分かり易く書きくと「道路と敷地に、またはお隣との敷地(自分の敷地内の場合もあります)に段差があれば、そこに擁壁が存在している場合がほとんどなのです」


道路と敷地の段差が、1mの場合は、「高さ1mの擁壁」、段差が2.5mの場合は「高さ2.5mの擁壁」が存在しています。

その材質は、ときには「RC(鉄筋コンクリート)造り」または「間知石ブロック造り」などがあり、その総称が「擁壁」です。


擁壁とは

切土や盛土部で斜面の土が崩れるのを防ぐために設けられる壁のような構造物のこと
です。

壁体の自重、底版上の土の重量により土の圧力(土圧)に抵抗し、急傾斜の地盤を支えます。

道路、鉄道、宅地造成などの切土、盛土部の他、河川や海岸の護岸や橋梁の橋台など種々の用途に利用されています。

もっとも多用されている土木構造物であると言えるでしょう。

擁壁には次のような種類のものがあります。

1.練り積み造擁壁(ねりづみぞうようへき):(間知石積・ブロック積・石積み等)
モルタルやコンクリートを接着剤や固定材に用いて石又はコンクリートブロックを積み上げた簡易な擁壁のことです。
一般に石積み、ブロック積みと呼ばれています。

2.重力式擁壁(じゅうりょくしきようへき)
構造物の自重によって背面の土圧に抵抗する形式の擁壁のこと。通常は無筋コンクリートで、基礎地盤が良好な場合に使用されます。

3.もたれ式擁壁(もたれしきようへき)
地山もしくは裏込め土にもたれた状態でその自重により土圧に抵抗する擁壁のことです。
重力式に似ていますが自立せず地山と裏込め土からの土圧でバランスして立っている擁壁で、背後の地山が比較的安定している場合に使用します。
通常は無筋コンクリートでつくられています。

4.半重力式擁壁(はんじゅうりょくしきようへき)
重力式擁壁と鉄筋コンクリート片持梁擁壁の中間形式の擁壁のことです。
重力式擁壁と同様に自重により背面の土圧に抵抗しますが、コンクリート量を節約するために壁体の壁厚をやや薄くし、これにより壁体に発生する引張応力を鉄筋で抵抗させています

5.片持梁式擁壁(かたもちばりしきようへき):(L型擁壁・逆L型擁壁・逆T擁壁等)
擁壁底部にかかと版を付け、その版上の土の重量で底版を固定して、片持梁と同様に水平方向の土圧を支える擁壁のことです。
かかと版の形状によりL型擁壁、逆L型擁壁、逆T型擁壁があります。
鉄筋コンクリート構造で断面は重力式擁壁等よりも小さくてすみます。

6.控え壁式擁壁(ひかえかべしきようへき)
逆T型、L型擁壁の縦壁の背面に控え壁を設けた擁壁のことです。
鉄筋コンクリート構造で壁高7m以上によく用いられ、片持梁擁壁よりも縦壁の壁厚を薄くすることができ、経済的な断面となります。

7.現場打ち擁壁
現場でコンクリートを流して作る擁壁の総称のこと。
現場で擁壁の形を作るため現地にあった形の擁壁を作ることが出来ます。
ただし、現場での鉄筋を加工するなどの作業が必要となり、熟練工が必要となります。

8.プレキャスト擁壁
工場で擁壁を作成して現場で据え付ける擁壁のこと。
現場では据え付け作業のみとなるため、作業の省力化が出来ます。

ただし、現場での加工は困難なため複雑な形の擁壁や、特殊な地盤に設置する擁壁には向きません。
この場合は現場打ち擁壁との併用を行います。


建物と敷地と擁壁の関係

近頃は、「欠陥住宅」などの問題が、マスコミなどで取り上げられ、その悲惨さや理不尽さが伝えられ、建設業界の者として大きな怒りを感じています。

住宅を支えているのは、建物の基礎部分であり、基礎を支えているのが、その土地の地盤(地質や土の堅さ)であり、地盤が崩れないように支えているのが「擁壁」なのです。

大切な役割を果している「擁壁」に掛かる工事費用は、一般の住宅用地1区画に対して数十万円から数百万掛かることは珍しくなく、擁壁の高さや現場の状況によっては、1千万円を超える場合もあり、住宅建築費用と同等の費用が掛かる場合もあります。

もしあなたの土地に現在の関係法令で、その強度が充たされていない擁壁が存在していたら、またお隣の敷地にそのような擁壁が存在していたら、あなたはどうしますか?


知ってるようで意外と知らない、建物と擁壁関係を説明いたします。

所有する敷地に不適格擁壁が現存する場合は必見です。




上記にある参考図をご覧ください。

敷地の高さは、面している道路と同じ高さで道路の反対側の隣地境界沿いに、数十年前に築造された不適格擁壁が有ります。
(よくあるパターンの敷地です。)

このような不適格擁壁がある場合は、建物を建築する前に、擁壁の新設工事を行うのが最善です。
その後建物を建てれば半永久的に問題はないでしょう。

(擁壁工事は、L型RCまたは石積擁壁、その他擁壁でも問題ありません)



足元の固さは大丈夫?

「家を建てることになったよ」
「へえ、どこに建てるの?」
「安い土地があってね。」
「本当に安いの?どういう所なの?」


夢のマイホーム!

日当たりよし、間取りよし、通勤・通学・買い物の便よし。
でも、ちょっと待ってください!

どんな地盤に建てるの? 建ってるの?
マイホーム用地の表面は、きれいに整地されているのが普通です。

それで、「うん、足元は固そうだぞ!」では困りますね。
散歩がてら敷地の周辺を歩いて見ましょう。
…で、見通しの良い場所から、あたりの地形を観察してみてください。


山地? 丘陵? 段丘? 低地?

マイホーム候補地の地形はいかがです? 山地? 丘陵? 段丘? 低地?

詳しくは、管轄官庁の防災課で、過去の被災状況や、堤防の整備状況などを聞けばもっと安心でしょう。


山地・ 丘陵について

我が国は76%が山地と丘陵、残りは段丘11%、低地13%だそうです。

山地や丘陵は、世捨て人の「晴耕雨読」にはもってこいかも知れません。

でも、地震での災害を思いだしてください。

地すべりが多発し、土砂が谷を埋めてダムとなり、上流の民家が水没してしまいました。

大規模な災害の原因ともなるという事を考えておく必要があります。


段丘・台地について

段丘は台地ともいい、台地を縁取る崖を段丘崖、その上の平坦地を段丘面と呼びます。

段丘面は、古い時代の低地が寒冷化に伴う海面低下で離水したり、地盤が隆起したりしてできた平坦地で、河川や海より高い位置にあります。

東京の山手線に乗り、御徒町から上野に近づくと、左手に10〜20mの崖が迫ってきます。
崖の上は、上野公園で、通称“山の手台地”、右手が浅草へとつづく下町低地です。
台地の中央部は、大地震でもこないかぎり、自然災害とは無縁の安全地帯です。
が…段丘崖のすぐ上や下、まれに平坦地にでも次のような危険性が潜んでいます。

●台地を削って、傾斜地に盛土したが、盛土部の支持力が不足して家が傾いた。
●段丘崖や宅地造成時に造成した擁壁が崩壊して家が倒壊した。
●防空壕や古井戸の跡地を埋め戻したが、突固め方があまく、後に宅地が陥没した。
●宅地造成時に伐採草木を敷地内に埋め、10数年後に草木が腐食して床下が陥没した。

次は低地です。

トルコに行く時ロシア行きの旅客機で、シベリアの上空を飛んだことがあります。

朝焼けに映えるツンドラのカンバスに、毛糸をよじったような氷の大河。
三日月湖や氾濫原が一面に散らばり、まるで地球の創成期を見ているようでした。

東京の下町一帯もかってこんな光景だったろうと、まんじりともせず眺めていたものです。

このように新しく、軟弱な地盤から成り立っているのが、沖積低地です。

湖沼跡地や後背湿地帯には泥炭や粘土などが堆積し、不同沈下の原因になります。
自然堤防などの砂質土地盤では、地震時に液状化が生じるなどの罠が潜んでいます。
また河川や海岸の近くでは、冠水、鉄砲水、津波、高潮といった自然災害も顕著です。
その他、低地では多くの事故例があります。

●隣接地で盛土をしたら、家が傾いた。盛土の重みがマイホーム用地に伝達され、その荷重で沈下量が増大した例です。
●隣地で掘削をしたら、我が家が傾いた。掘削工事の時に排水を伴うと水位が下がり、その分荷重が増加して沈下が進んだ例です。
●谷の中の周囲より低い土地で、造成直後に家を建てたら、家が傾いた。一般に、谷の中央部ほど軟弱層は厚く、沈下量はその厚さに比例して大きくなります。





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